小説（下書き）

　　　　【小説（下書き）】　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　俺は交差点で信号が切り換わるのをぼんやり待っていた・・・なにもかも嫌になってしまったんだ・・・先を見据えても，いい事がありそうにない・・・そんな時，大きなダンプカーが自分の目の前を通り過ぎていった・・・その荷台の煽りには「でかいことやろうぜ」というステッカーが貼られていた・・・（でかいこと・・・でかいこと・・・）俺にとって，でかい事ってなんだ・・・俺はなにになりたいんだ・・・この先どうしたいんだ・・・目標が定まらない俺にとって思考すれば思考する程，悩む事だった・・・俺は英雄になるんじゃなかったのか・・・それも，この世でただ一人の英雄・・・そうじゃなかったのか・・・こんな中途半端な人間が英雄になれるわけがないこと位，自分でも分かってる・・・だったら，何故，即，行動に移さないんだ・・怖いのか？勇気がないのか？行動力がないのか？なにをしてる・・・どんな状況でもその先の暗闇を抜けなければ，その先はないんだぞ・・・分かってる・・・分かってるんだ・・・一人，思考している最中，横から「チリンチリン」と自転車のベルが鳴った・・・自分のその思考はそこで一旦終わってしまう・・・（続く）